神のいぬ間に。「神産み篇」【長文後編】

□神のいぬ間に。「国産み篇」
http://poeticalprivate.blogspot.com/2010/11/blog-post_729.html

さて、前の日記で、「日本の神話が面白い」ということで、「国産み」を紹介した。イザナギ(男)が矛1本で島を作り、そこでイザナミ(女)に対して下ネタ丸出しのアプローチを試み、これが見事成功し、ふたりはそのまま初夜を迎え、大八洲国(日本列島)を完成させた。日本列島およびその他の小さな島々を産み終えたイザナギとイザナミは、次に神々を産んでゆく。ここで産まれてくる神は、「家庭にまつわる神」および風の神、木の神、野の神といったような「自然にまつわる神々」である。イザナギとイザナミが神々を産んでゆく話と、そこから先の話をまとめて『神産み』と呼ぶ。

日本列島を産み終えて、家庭と自然の神様をバンバン産みまくっていたイザナミ(女)だったのだが、その身にある日、思わぬ惨事、いや、大惨事が降り掛かる。それは、彼女が17番目の神、迦具土神(かぐつちのかみ)を産んだときだった。迦具土神が産まれた瞬間、イザナミの陰部は無惨に焼けただれてしまった。

なぜか。


迦具土神は、火の神だったのである。


笑ってはいけないのかもしれないけれど、なんかさ、間抜け過ぎやしないか?

ここからは、Wikipediaの記載が面白いので、転載しながら説明していこうと思う。

【以下、転載】


火の神である迦具土神を出産したために、イザナミの女陰が焼けてしまい、イザナミは病気になった。イザナミは、病に苦しみながらも吐瀉物などから次々と神を生んでいった

18. 金山毘古神(かなやまびこのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる
19. 金山毘売神(かなやまびめのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる
20. 波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ、イザナミの大便から生まれる
21. 波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ、イザナミの大便から生まれる
22. 彌都波能売神(みつはのめのかみ、イザナミの尿から生まれる
23. 和久産巣日神(わくむすひのかみ、イザナミの尿から生まれる
⇒なんちゅうとこから、神、生まれとんねん。

イザナギは、イザナミの死に涕泣した。この涙から、神がまた生まれた。

1. 泣沢女神(なきさわめのかみ)
神、生まれすぎやねん。

そして、イザナギは、イザナミを葬った。愛する妻を失ったイザナギはその怒りから、迦具土神を十拳剣で切り殺した。この剣に付着した血からまた神々が生まれる。

1. 石折神(いはさくのかみ)
2. 根折神(ねさくのかみ)
3. 石筒之男神(いはつつのをのかみ)

以上三柱の神は、十拳剣の先端からの血が岩石に落ちて生成された神々である。

4. 甕速日神(みかはやひのかみ)
5. 樋速日神(ひはやひのかみ)
6. 建御雷之男神(たけみかづちのをのかみ)

以上三柱の神は、十拳剣の刀身の根本からの血が岩石に落ちて生成された神々である。

7. 闇淤加美神(くらおかみのかみ)
8. 闇御津羽神(くらみつはのかみ)

以上二柱の神は、十拳剣の柄からの血より生成された神々である。
⇒だから、神、生まれすぎやねん。

また、殺された迦具土神の体からも、神々が生まれた。

1. 正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ、迦具土神の頭から生まれる)
2. 淤縢山津見神(おどやまつみのかみ、迦具土神の胸から生まれる)
3. 奥山津見神(おくやまつみのかみ、迦具土神のから生まれる)
4. 闇山津見神(くらやまつみのかみ、迦具土神の性器から生まれる)
5. 志藝山津見神(しぎやまつみのかみ、迦具土神の左手から生まれる)
6. 羽山津見神(はやまつみのかみ、迦具土神の右手から生まれる)
7. 原山津見神(はらやまつみのかみ、迦具土神の左足から生まれる)
8. 戸山津見神(とやまつみのかみ、迦具土神の右足から生まれる)
⇒なんでやねん。『神産み』はイザナギ&イザナミの特権ちゃうんか。迦具土神でも神産めるんかい。あと、『腹』『性器』を分けるくらいなら、『頭』にまとめんと、目ぇとか、耳とかの神様も作ったれや。

【黄泉の国】
イザナギは、イザナミを取り戻そうとして、黄泉国へと赴いた。黄泉に着いたイザナギは戸越しに、イザナミに「あなたと一緒に創った国土はまだ完成していません。帰りましょう。」と言ったが、イザナミは「黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、生き返ることはできません」と答えた。(注:黄泉の国のものを食べると、黄泉の住人になると考えられていた。これを「よもつへぐい」と言う。)さらにイザナミは「黄泉神と相談しましょう。お願いですから、私の姿は見ないで下さいね。」と言い、家の奥に入っていった。

イザナギは、なかなか戻ってこないイザナミに痺れを切らし、自分の左の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という櫛の端の歯を折って、火をともして、中を覗き込んだ。すると、イザナミは、すでに美しきイザナミではなく、体は腐って蛆がたかり、声はむせびふさがっており、体には8柱の雷神(八雷神)まとわりついていた。
⇒描写、こわすぎ。あと、声は暗闇でもわかるやろ。んで、蛆虫と声で充分怖いから、雷神がまとわりついている意味がよくわからんくなってるねん。

雷神の名は以下の通り。

* 大雷(おほいかづち、イザナミの頭にある)
* 火雷(ほのいかづち、イザナミの胸にある)
* 黒雷(くろいかづち、イザナミのにある)
* 折雷(さくいかづち、イザナミの陰部にある)
* 若雷(わかいかづち、イザナミの左手にある)
* 土雷(つちいかづち、イザナミの右手にある)
* 鳴雷(なるいかづち、イザナミの左足にある)
* 伏雷(ふすいかづち、イザナミの右足にある)
⇒だからなんで『腹』『陰部』を分ける必要があるんや。まとわりつくにしたって、『陰部』の神、エリア的に楽チンすぎるやろ。

これにおののいたイザナギは逃げ帰ろうとしたが、イザナミは自分の醜い姿を見られたことを恥じて、黄泉醜女(よもつしこめ)に命じて、イザナギを追わせた。
⇒なんでやねん。最初は「自分の醜い姿を見られて恥ずかしい」いう気持ちやったのに、どこがどうなって「追わせた」になったんや。あと、「黄泉醜女」ってなんぼほど不細工な名前やねん。

イザナギは、蔓草(つるくさ)を輪にして頭の上に載せていたものを投げ捨てた。すると、葡萄の実がなり、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。しかし、まだ追いかけてくるので、右の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という竹の櫛を投げた。すると、たちまちタケノコが生え、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。
⇒黄泉醜女、食べ過ぎや。

だが、またさらに、イザナミは先ほどの8柱の雷神と黄泉の国の兵士達(黄泉軍)にイザナギを追わせた。イザナギは、十拳剣で振り払いながら逃げたが、それでも追ってきた。ようやく黄泉の国と地上の境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に着いた時、坂本にあった桃の実を3つ投げたところ、追ってきた黄泉の国の悪霊たちは逃げ帰っていった
⇒悪霊たち、弱すぎや。桃なんかで逃げんな。

ここで、イザナギは、桃に「人々が困っている時に助けてくれ」と言って、意富加牟豆美命(おほかむずみのみこと)と名づけた。
気ぃ抜きすぎ。桃に名前つけてる場合じゃない。

最後に、イザナミ本人が追いかけてきた
⇒ほら見ろ。もう、むっちゃ怖いやんけ。んで、イザナミどないしたんや「醜い姿を見られて恥ずかしい」言うてた頃のイザナミ、どこいってもたんや。

ので、イザナギは、千人がかりでなければ動かないような大岩で黄泉比良坂をふさぎ、悪霊が出ないようにした。
⇒愛、冷めすぎ。イザナギ、冷めすぎ

その岩をはさんで対面して、この夫婦は別れることとなる。
⇒良い風に言ってるけど、旦那、完っ全にビビってしもてるやないか。

この時、イザナミは「私はこれから毎日、一日に千人ずつ殺そう」と言い、これに対しイザナギは「それなら私は人間が決して滅びないよう、一日に千五百人生ませよう」と言った。これは、人間の生死の由来を表している。
⇒ちょっと待てって。なんでやねん。イザナミ、お前は「醜い姿を見られて恥ずかしい」言うてただけやんけ。何をどう間違えたら「殺す」になるんや。んで、イザナギもイザナギや。「お前が殺すよりたくさん、生むってなんやねん。根本的なところが解決してないやないか。
そんで、いつから『人間』が出てきたんや

【禊祓と三貴子の誕生】
イザナギは、黄泉の穢れから身を清めるために、禊を行った。身に着けていた物を脱ぐことによって十二神が生まれた。
⇒出た。神、生まれすぎパターン。
1. 衝立船戸神(つきたつふなとのかみ、杖から生まれる)
2. 道之長乳歯神(みちのながちはのかみ、帯から生まれる)
3. 時量師神(ときはかしのかみ、袋から生まれる)
4. 和豆良比能宇斯能神(わづらひのうしのかみ、衣から生まれる)
5. 道俣神(みちまたのかみ、袴から生まれる)
6. 飽咋之宇斯能神(あきぐひのうしのかみ、冠から生まれる)
7. 奥疎神(おきざかるのかみ、左手の腕輪から生まれる)
8. 奥津那芸佐毘古神(おくつなぎさびこのかみ、左手の腕輪から生まれる)
9. 奥津甲斐弁羅神(おきつかひべらのかみ、左手の腕輪から生まれる)
10. 辺疎神(へざかるのかみ、右手の腕輪から生まれるから)
11. 辺津那芸佐毘古神(へつなぎさびこのかみ、右手の腕輪から
12. 辺津甲斐弁羅神(へつかひべらのかみ、右手の腕輪から
⇒んで、腕輪から、神、生まれすぎ

「上流は流れが速い。下流は流れが弱い」と言って、最初に中流に潜って身を清めた時に二神が生まれた。この二神は黄泉の穢れから生まれた神である。
⇒イザナギ、水流の勢いにビビりすぎ

1. 八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
2. 大禍津日神(おほまがつひのかみ)

次に、その禍(まが)を直そうとすると三神が生まれた。

1. 神直毘神(かむなおびのかみ)
2. 大直毘神(おほなおびのかみ)
3. 伊豆能売(いづのめ)

水の底で身を清めると二神が生まれた。

* 底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)
* 底筒之男神(そこつつのをのかみ)

水の中程で身を清めると二神が生まれた。

* 中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)
* 中筒之男神(なかつつのをのかみ)

水の表面で身を清めると二神が生まれた。

* 上津綿津見神(うはつわたつみのかみ)
* 上筒之男神(うはつつのをのかみ)
⇒マジでホンマに

神、生まれすぎ・・・


次に左の目を洗うと天照大御神あまてらすおほみかみ)が生まれた。右の目を洗うと月読命つくよみのみこと)が生まれた。鼻を洗うと建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)が生まれた。イザナギは、最後に三柱の貴い子を得たと喜び、天照大御神に『高天原』を委任した。月読命には『夜の食国(をすくに)を、建速須佐之男命には『海原』を委任した。
『高天原』っていうのは、まぁ「空」だろう。『海原』は、もちろん「海」だろう。 んで何? 『夜の食国(をすくに)って何や…

あれ? 『をすくに』って、ホンマになんや。
イザナギ:「はい、アマテラスにはこれをあげよう」
アマテラス:「やったー! 『空』だぁ! おっきーなー! ありがとう!」
イザナギ:「はい、スサノオにはこれだ」
スサノオ:「うわぁ~、『海』だ~、きれ~、ありがとう」
イザナギ:「最後、ツクヨミ。お前は…これね」
ツクヨミ:「……あ、はい…えーっと。。。え? えー…これ、なんですか?」
イザナギ:「それは、アレや…『をすくに』や」
ツクヨミ:「へー『をすくに』かぁ…うん、えーっと。。。え? すみません、『をすくに』ってなんですか?」
イザナギ:「『をすくに』は『をすくに』やないか…お、お前、なにを言うとるんや」
ツクヨミ:「いや、あのぉ…『をすくに』を全然しらないんですけど、僕、『大地』とかがいいんですけど」
イザナギ:「『大地』は…ダメだ」
ツクヨミ:「なんでですか?」
イザナギ:「『大地』は…私のものだから
ツクヨミ:「ちょっと待…」
アマテラス:「もうええやろ、ツクヨミ」
スサノオ:「そうだよ、ツクヨミ、空気読んで。」

ツクヨミ、可哀想である。
このように日本の神話、やけに面白い。



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