「142857」の素敵。

「142857」という数字が面白いと聞いたので、調べてみたら、本当に面白かったのでメモしておく。それにしてもWikipediaっていうのはすごい。試しに「142857」を検索してみたら、きちんと登録されていた。そのうち僕の名前も登録されるだろう。そしてどうせ荒らされるんだろう。

さて、Wikipediaによると、「142857は自然数、また整数において、142856の後で142858の前の数である」とのことである。そうか、142857はたしかに142856の後にあり、なおかつそれにも飽き足らず142858の前にある整数だな、全くもって目から鱗もの、本当に勉強になるなと思った。

そして、その次に、まさに僕が面白いなぁと思った情報が載っていた。

142857は2倍すると、「285714」になる。実はこの数字を良く見ると、初めの「142857」の数字が左にガチャンガチャンと2個ずつずれた状態と同じなのである。1と4がケツに回って、それ以降の数字が左に2つずつ押し出されている。「1-4-2-8-5-7」という並び方はそのままで、ダイヤルのように2つずれているのである。
3倍しても同じことが起きる。142857×3は「428571」となり、「142857」の各桁の数字を1つずつ左にずらした状態と同じものになる。

実は142857は2倍、3倍、4倍、5倍、6倍したときに、各桁の数字がグルグル回った解を出すという、不思議な現象を引き起こす数字なのである。こういう数字をダイヤル数って言うらしい。

日本語で数字を説明するのは難しいし、今すげぇ眠たいし、たぶんみんなわかってないだろうなと思うので、下に、もう式を書きます。

こういうこと↓

142857×1=142857
142857×2=285714
142857×3=428571
142857×4=571428
142857×5=714285
142857×6=857142

わからない人は「1」を見つけて、そこから右へ読むといい。一番後ろまで行ったら一番前に戻って数字を読んでみると、全部が「142857」になる。こんなん、めっちゃ素敵やん、なんか…えぇやん? なんかとてもえぇやんと、僕は興奮してきて、例えば将来子供ができたら「142857」と書いて「りんね」って読むような名前にしようかしらとか、左肩に「142857」っていうタトゥーを入れようかしらとか、そういう空想を膨らませることにより、さっきからどうしても気になってしまう『あるひとつの興味』から目を背けて、それについてはなるべく考えないでいようとしていた。「いつか絶対に死ぬのに、今日を楽しむ必要があるのか?」なんて思いながら生きていくのは悲しいから、僕は無理やり考えないようにした。

その疑問というのは皆さんも薄々気付いてらっしゃるだろうけれど、もちろん、「じゃあ7倍したらどうなるのか」ということである。でもそれはいけない。不粋である。粋じゃないことはやっちゃいけない。外連味のある大人になろうじゃないか。

7倍だけはやっちゃいけない。そもそも、「142857」は6桁の数字なのだから、順番を変えずに横にズレていくという組み合わせ方は、「142857」の他に5通りしかない。2倍~6倍までの5通りの解答が、この数字をズラして遊べる限界なのである。

というか、もういいじゃないかと思うのだ。

なんで7倍までやらなきゃいけないんだ? こんなのは姑の嫁いびりみたいなもんじゃないか。毎日一生懸命掃除していて、たまたまその日だけはのんびりしていた嫁の元に突然、ぬか漬け抱えて「正一に食べさせなさい、あの子、ままのぬか漬けが大好きだから」つって乗り込んできて、階段の手すりに延々指を這わせたあと、指に付着したごくごく微量の塵を嬉しそうに見せながら、「あらあら美代子さんは、お掃除が苦手なのかしらねぇ」とやるような、ああいった感じのいやらしさがあると思わないか?

「142857」の、2倍~6倍までの5試合におけるあんなにもトリッキーなプレイを忘れてはいけない。あれへの評価を忘れるな。あんな芸当を見せてくれたのだからもういいじゃないか、そんな奴に、さらに7倍を要求するのはイチローにシーズン5割の打率を期待するようなもので、とても残酷だ。というかお前は何様だ、オレは何様だ!

6倍までで十分じゃないか。

十分だ、十分だ…と言ってるうちに、なんかそれが都合よく「逃げちゃダメだ,逃げちゃダメだ」に変わって来ちゃって、まぁ僕も誘惑に負けて、結局「142857」を7倍をすることになるのだけれど、そこで僕は改めて「142857」という数字が持つスター性を感じた。

というか、彼は天才だった。


142857×7=999999


どうよ、これ。もう、これ以上ないぐらいの最高の答えじゃないか。なんだか「大団円」って感じがする。こんなにもハードルが上がっている状況で、あえてここで「999999」をぶつけてくる勇気、それは賞賛に値するし、同時にこちらの戦意は削がれ、8倍する気が、もうなくなる。ちなみにそれでも8倍するとどうなるか、答えは「1142856」になる。
「142857」の最後尾の「7」から「1」だけをちょっと取り出して、物憂げに、先頭まで持ってきてちょこんと置く。まるで「まだやりますか?」とでも言いたそうな、皮肉めいた答えが、これまたいいじゃないか。うん、いいぞ、142857!

つまり142857は、1倍から7倍までの間で面白い現象を見せてくれる数字という風に考えることができるのだけれど、Wikipediaによると、142857の野郎は、これ以外にもやってくれる。なんとも意外な場所に、「142857」は姿を現すのである。

それが下記である。


1÷7=0.14285714285…
2÷7=0.28571428571…
3÷7=0.42857142857
4÷7=0.57142857142…
5÷7=0.71428571428…
6÷7=0.85714285714…
7÷7=1.0

すべての少数点以下の数字で「142857」が循環している。
そして最後に1を持ってくる。

ここまでくると、おしゃれすぎてズルいな。
今度生まれ変わったら、Wikipediaか142857か、それか石油王になりたいよ。


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