11.11.2010

背もたれの件。

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関西国際ウルトラスーパーミラクル空港に向かっている。
教えていただいた3つの行き方の中からリムジンバスを選ばせていただいた。船と大阪が苦手だからである。教えていただいた皆様、ありがとうございます。

さて、このリムジンバス、1,900円もふんだくってくれやがっただけのことはあって、神戸市営バスとは乗り心地に雲泥乃差がある。念のために言うておくと、リムジンバスが『うん』で、神戸市営バスは『でい』である。

このリムジンバス、まず前後の座席の間隔にゆとりがある。神戸市営バスなんかはクソなので、前後の座席をドミノくらいの幅しかとらず、その幅は僕の足の付け根から膝までの長さより短いので、僕がどれだけ椅子に深く腰掛けても、ひざ小僧が前の座席の背もたれの裏部分の金属製の面に押し付けられて、「ひざ、いたいいたい」になるので、僕は神戸市営バスに乗るときは、椅子に浅く腰掛け、股をご開帳、通路に片足を投げ出すようにしているため、「なんてマナーの意識が低い野郎なんでしょう。注意しようかしら、いや、やめときましょ。この人、なんか、なにしでかすかわからない顔貌をしているから」みたいな目で、豚みたいな顔した婆に睨みつけられたりする。

なんて悲しい話だ。足を中に仕舞ったら、膝が痛いんだよ。結構、3日間くらい痛いときもあるんだよ。

なんてことを言うと必ず「足が長い自慢ですかー?」とすぐに言うてくる人がいるが、そういう人は、人の痛みのわからない人間、自分以外の人間が抱える悩みなど、悩みではないと考えるようなだから幼稚園からやり直しなさい。

さて、そんな糞味噌な神戸市営バスに比べて、リムジンバスはゆったりとしている。バスの座席で足が組めて、膝が前の座席に当たらないなんて夢のようである。さらによくみれば、前の座席の背もたれにはドリンクホルダーが設置されている。さすが、僕から1,900円ふんだくっただけのことはある。こんなことならごみ箱で空のペットボトルを拾ってきて、トイレの水で満たして、ドリンクホルダーを活用すべきだったなぁ。

至極快適なリムジンバスの快適さはそれだけにとどまらず、なんと背もたれが倒せるのである。今まで背もたれが倒せる乗り物なんてあっただろうか、いや、ない。少なくとも僕は、背もたれが倒せる乗り物なんて寡聞にして知らない。

だから僕はウハウハになって背もたれをマックス倒したら後ろのオッサンが文句を言うてきたのでiPadでどつきまわして沈黙せしめて、背もたれを寝かせたり起こしたりして遊んでみて気づいた。

僕の隣は今、空席である。で、僕が背もたれを倒すと、僕のパートは倒れるけど、隣の空席の背もたれは倒れない。当たり前である。

ただ、このシステムだと、僕がマックス背もたれを倒したとき、僕の頭部は隣の背もたれを追い越してしまい、斜め後ろの席に座るオッサンとがっつり目が合ってしまうのである。

これは心地が悪い。1,900円もふんだくられて、心地が悪いのは癪である。

もちろん、いきなり斜め前の席が倒れてきて、頭部からにゅーんと現れた僕と目が合ったオッサンも肝を冷やしただろうし、そのオッサンも1,900円を支払っているだろうが、オッサンにとっての1,900円と、もうじき会社から解雇される、預金残高3,800円の僕にとっての1,900円は、レベルが違う。

僕にとっての1,900円というのは、500万円貯金がある人にとっての250万円なのだよ。

ということで、斜め後ろのオッサンが目障りだった僕は、隣の空席の背もたれもマックス倒して、オッサンを僕のラグジュアリーな世界から抹消した。

そしたら斜め後ろのオッサンも激怒し、なにやらワァワァ言うてきたが、ははん、僕は大音量でマドンナを聴いていたので、僕の耳にオッサンの罵詈雑言は届かず、オッサンは僕のiPadでバッチバチにどつきまわされ、血の海に沈んだのであり、いやぁいいなぁ、リムジンバスはいいなぁと思っていたら、なんか前の座席の背もたれがグングン下がってきて、僕の膝にぶつかった。


憤怒ぅ~!


背もたれが膝に当たるのは神戸市営バスで十分なんじゃいっ!


僕は血まみれのiPadを構えて前の席の客に飛び掛かろうとした。しかし、寸でのところで留まった。

背もたれを倒してきたのはいたいけな幼女だったのである。背もたれをマックスに倒し、僕の膝をつぶしかけた幼女を、隣の席の母親がたしなめて、幼女は席をちょうどいい感じに修正した。えらいなぁ、えらい。

僕は感心した。感心しながら、膝に違和感を覚えていた。

あれ、座席が膝に当たってたのって少しの間だったし、リムジンバスの背もたれは神戸市営バスのそれとは違ってフカフカしとるから、こんなことで膝をやるわけないのになんでやろーと考えながら、自分の膝の位置と背もたれを見較べてみて合点がいった。

ドリンクホルダーであった。

ドリンクホルダーがおもっきり膝に押し付けられていたのである。


だぁ!なんで1,900円も支払って、「ひざ、いたいいたい」にならなアカンのじゃ、この味噌ダレっ!

僕の怒髪が天を衝いたので、とりあえず真後ろと、斜め後ろのオッサン二人を再度iPadでどつきまわした。オッサンふたりが気持ち良さそうに失神している顔を見ていたら、こちらも眠たくなってきた。


リムジンバスは一路、関西国際ウルトラスーパーミラクル空港へ。スウェーデンからの友人を迎えに。

英語、大丈夫かなぁという不安が一瞬脳裏をよぎったけど大丈夫大丈夫。
だって僕は今、マドンナを聴いているし、マドンナがなんやわからんが「セレブレイション」つってるってことはわかってんだから。


安心したら眠たくなったので、せっかくの快適なリムジンバス、ちょっと寝たろうかなと思ったら「間もなく到着します」だってよ。

なんでいちいちうまくいかんのや、こっちは1,900円払ってんのやぞ、と勢いiPad振りかざして後ろを振り向いたら、刹那、両目に激痛が走って、目が開かなくなった。

オッサンによる催涙スプレーカウンターであった。僕は座席にくずおれた。



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